HC Cleaner

原料中に含まれている金属、砂などパルプ繊維より比重の重い異物除去に威力を発揮します。

HC Cleaner

原料中に含まれている金属、砂などパルプ繊維より比重の重い異物除去に威力を発揮します。

  • 高濃度クリーナーの原料濃度は、3~5%と高濃度で、原質調成工程の処理濃度と同一です。
  • 紙料挿入ポンプ僅かなバランス用清水があれば、連続的に異物の除去ができます。
  • 本体接液部は、ステンレス鋳鋼製ですから、耐蝕、耐摩擦性に優れます。
  • 原料と希釈水とのバランス部はポリカーボネート樹脂製ですから、内部を目で確かめられ、しかも60~80℃の原料にも使えます。
  • テール排出を特殊改造しますと1~1.5%の濃度で微粒砂の除去も可能です。
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【構造】

構造は、下図でごらんのように3つの部分に大別されます。上部は、原料出入部分です。中部は、サイクロン流構成筒と上部取付座さらに、本機の特色である<ガラス・コーン>が取り付けてあります。このガラス・コーンで、バランス点における異物の除去の状態を、目で実際に確かめられます。下部は、異物溜、調整水入口、上部ゲート、異物排出口蓋、下部取付座などで構成されています。

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【原理】

  1. 入口より2~3kg/cm2で加圧された原料はタンジェンシャルに同筒部に吹き込まれ、サイクロン流となって旋回しながらガラス・コーン部に入ります。
  2. ガラス・コーン下部より流入する高水圧は、上昇してガラス・コーンの中間付近で原料と流体バランスを保ちます。
  3. バランスの取れたこの範囲では、原料の濃度が低下し、原料と異物の分離が容易になります。
  4. 原料は反転して、中心部を上昇し、原料出口より流出します。
  5. サイクロン流による遠心力で、原料中に含まれていた異物はガラス・コーン内壁側に集められ、バランス点で異物は原料と分離します。そして下降し異物溜へ落ち込みます。

【取出方法】

  1. 切換弁を排気に切りかえると同時に、上部ゲートを開じ、異物排出蓋開閉レバーを開きます。
  2. 洗浄水で内部をよく洗浄したら、異物排出蓋開閉レバーを閉じ、洗浄水で異物溜の内部を満水にします。
  3. 排気孔より水が出始めたら、洗浄水を止め、上部ゲートを全開にすると同時に切換弁を給水にします。
  4. 高圧水の流量を調整し、バランス位置を適正に戻して終了となります。以上の操作は、操業中にも行えます。

【外形寸法図】

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【高濃度クリーナー内部構造】

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【High Consistency Cleaner Specification】
型  式 HC-7型 HC-11型 HC-19型 HC-38型
通過量(L/min) 400~600 800~1000 1300~1800 2500~3500
入口濃度(%) 3~5 3~5 3~5 3~5
入口圧力(kg/cm2 2~3.5 2~3.5 2~3.5 2~3.5
出口圧力(kg/cm2 0.1~0.5 0.1~0.5 0.1~0.5 0.1~0.5
異物溜の容量(L)手動/自動 50~18 50~18 80~20 80~20
高圧水水量(L/min) 20~60 20~60 35~60 35~60

型  式 HC-7型/HC-11型 HC-19型/HC-38型
異物排出方法 手動 自動 手動 自動
出入口フランジ JISIOK150A JISIOK150A JISIOK200A JISIOK200A
本機重量(kg) 380 510 620 750
運転重量(kg) 450 600 750 900