HC Cleaner
原料中に含まれている金属、砂などパルプ繊維より比重の重い異物除去に威力を発揮します。
【構造】
構造は、下図でごらんのように3つの部分に大別されます。上部は、原料出入部分です。中部は、サイクロン流構成筒と上部取付座さらに、本機の特色である<ガラス・コーン>が取り付けてあります。このガラス・コーンで、バランス点における異物の除去の状態を、目で実際に確かめられます。下部は、異物溜、調整水入口、上部ゲート、異物排出口蓋、下部取付座などで構成されています。

【原理】
- 入口より2~3kg/cm2で加圧された原料はタンジェンシャルに同筒部に吹き込まれ、サイクロン流となって旋回しながらガラス・コーン部に入ります。
- ガラス・コーン下部より流入する高水圧は、上昇してガラス・コーンの中間付近で原料と流体バランスを保ちます。
- バランスの取れたこの範囲では、原料の濃度が低下し、原料と異物の分離が容易になります。
- 原料は反転して、中心部を上昇し、原料出口より流出します。
- サイクロン流による遠心力で、原料中に含まれていた異物はガラス・コーン内壁側に集められ、バランス点で異物は原料と分離します。そして下降し異物溜へ落ち込みます。
【取出方法】
- 切換弁を排気に切りかえると同時に、上部ゲートを開じ、異物排出蓋開閉レバーを開きます。
- 洗浄水で内部をよく洗浄したら、異物排出蓋開閉レバーを閉じ、洗浄水で異物溜の内部を満水にします。
- 排気孔より水が出始めたら、洗浄水を止め、上部ゲートを全開にすると同時に切換弁を給水にします。
- 高圧水の流量を調整し、バランス位置を適正に戻して終了となります。以上の操作は、操業中にも行えます。
【外形寸法図】

【高濃度クリーナー内部構造】

【High Consistency Cleaner Specification】
| 型 式 | HC-7型 | HC-11型 | HC-19型 | HC-38型 |
|---|---|---|---|---|
| 通過量(L/min) | 400~600 | 800~1000 | 1300~1800 | 2500~3500 |
| 入口濃度(%) | 3~5 | 3~5 | 3~5 | 3~5 |
| 入口圧力(kg/cm2) | 2~3.5 | 2~3.5 | 2~3.5 | 2~3.5 |
| 出口圧力(kg/cm2) | 0.1~0.5 | 0.1~0.5 | 0.1~0.5 | 0.1~0.5 |
| 異物溜の容量(L)手動/自動 | 50~18 | 50~18 | 80~20 | 80~20 |
| 高圧水水量(L/min) | 20~60 | 20~60 | 35~60 | 35~60 |
| 型 式 | HC-7型/HC-11型 | HC-19型/HC-38型 | ||
|---|---|---|---|---|
| 異物排出方法 | 手動 | 自動 | 手動 | 自動 |
| 出入口フランジ | JISIOK150A | JISIOK150A | JISIOK200A | JISIOK200A |
| 本機重量(kg) | 380 | 510 | 620 | 750 |
| 運転重量(kg) | 450 | 600 | 750 | 900 |
